[短]恋ココロ



「は、っはあ。桜、はしりすぎ!...て、泣いてるじゃん。」



私の涙をぬぐう細い指。


夏帆はこれだから...とハンカチをさしだした。



「最初から、やめろっていったのに。憐って女好きのココロなしのロボットみたいだから。あるのは性欲と悪趣味だけでしょ。」


「...。」



確かに、夏帆の言うとおり。


でも、でも、


「憐のこと悪く言わないで----」


「....はあ。」



私の誰にも届かない願い。


憐の隣にいたかった、きっと私は遊ばれて捨てられないって呪文掛けてた。


大切だった、憐とすごせる時間が、毎日が、



そして今も、まだ。


憐のことを忘れられない。




馬鹿なのはどっちよ。


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