しあわせうさぎのおはなし

 そんなくーちゃんも、小学生になるとぼくと一緒にいることは少なくなりました。学校というところでお勉強をするためだそうです。
ある日、くーちゃんがお部屋に友達をいっぱい連れてきました。ぼくがくーちゃんのベッドの上でじっとしていると、友達の一人が突然ぼくを見つけて抱き上げたのです。そこからはもう大変でした。大勢の女の子たちが、「かわいい」だの「ふわふわ」だのと騒ぎながらぼくをなでたり抱きしめたりするのです。ひっぱりだこというやつです。ぼくはくーちゃん以外の女の子と遊んだことがなかったので、どうしたらいいのか分からずに、ずっとどきどきしっぱなしでした。
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