アンデロス星人
「あっ! ひどーい」

歩いていると、人気のないところから住宅地になり、人がすれ違うようになった。

「うちここよ。どうもありがとうございました」

 と、美加は言った。

「いや、それほどのことでもないけど……これが君の家か」

 美加は門を開けて入って、軽くクップに会釈をしてドアを開けた。

 クップは円盤に戻るために踵を返した。

「ぬぬ?」

 クップは帰る場所がわかったわけではなかったが、電柱に人影を発見して驚いたのだ。

「おじん、何で、佐伯さんと歩いていた?」

 人影は森山だった。
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