アンデロス星人
「森山はどこだ?」

 クップは辺りを見回し、トーノは頭をかかえて座りこんだ。

 クップはトボトボと歩いている森山を発見し、走って近寄った。

「早くしないと美加ちゃんはもう振り向かなくなるよ!」

「もういいよ」

「何で?」

「片平と俺じゃ、どうあがいても勝ってこないもん……」

「バカ! 男がそんな簡単に諦めるな!」

「だって……」

 森山は涙声に変わっていた。 
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