アンデロス星人
ポスト
 クップは建物が見えたので、知的生命体がいることを確信した。

 建物は低く、四角い箱を二つ重ねたようだ。それぞれの色と大きさは異なるが人口物に間違いなかった。

 左手首にはめたバンドが振動した。知的生命体が近くにいる反応だ。

 クップは立ち止まった。

「あっ!」

 クップは思わず声を出してしまったが、この惑星の知的生命体は素通りした。

 背丈も容姿も同じで、つなぎの服装も地味な色だったので、気にならなかったのだろう。

 クップは安堵し、一気に息を吐いた。

「いた、いた。知的生命体。何だ。同じタイプか! でも、鼻が低いな」

 クップはキョロキョロと辺りを見回した。
< 9 / 58 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop