LOVEナビ~恋愛queen学園奮闘記(不定期更新です)
私は…ちょっと待っててと一言残し…再度、寝室に戻り宝石箱の中から宝石ケースをとりだした。
箱の中身をあけると…宗大からもらったエンゲージリングが暗闇の中で輝きをはなっている。
私は…リビングの前に…渡された空の宝石箱の中にエンゲージリングを入れ替え卒業アルバムを開いた。
「ふう…。」
夜明けが近くなってきたのか…東の空が明るくなってきた…。
私は…覚悟を決めて携帯を手にとった。
『もしもし…。
宗大…。
そのアルバムの最後のページに綴られた写真の時間を読み上げて欲しいの…。』
『わかった…。』
受話器から…ページを捲る音が聞こえた。
私は時計をみて構える…。
写真に写る私は確か…リビングの窓側で日の出を背に撮られていた。
ページを捲る音に耳を傾け病室でみた写真のシチュエーションを思い出す。
本来ならば…朝日が部屋の中に入ってくるから逆光になるはずだけど…うまい具合にカメラのフラッシュがたかれて写されているのが写真にはきちんと記録されていたのだ…。
『まさか…。そんな事…。
成美…。君は一体…。』
写真の日付に気付いたのか…受話器の向こう側から宗大の声が聞こえた。