LOVEナビ~恋愛queen学園奮闘記(不定期更新です)
私はやり場のない思いに胸をしめつけられて…写真に再び目を落とす宗大さんと今の宗大は…いま現在の状態では明らかに別人には違いなかった…。
記憶の宗大と写真の宗大との接点が結びつかない以上…きっとお父様も私がなぜ宗大さんの事を知っているのか不自然に感じているのは確かで疑われて面倒な事になるのだけは避けたいと直感的に感じて話を繕った。
「そうですか…。
残念です…。
多分…記憶をなくす前に拾ったのかもしれないですね…。
よく覚えてないからわからないけど…。
是非…お会いして見たかったなあ…。」
取り繕った言葉で写真の宗大さんの死を悼み言葉をかけた私を見てまた宗大さんの事を語った。
「宗大は…多分弟に会いに行ってたんだと思います…。
会う事を許されない兄弟でしたから…。」
突然の告白に私は再度聞き返した。
「…弟さんのところですか?」
お父様は私にゆっくり頷いき厳しい顔つきに思量深い笑みを口元に浮かべた。
「…ええ…。
ここから先は…込み入った事情になりますが…あなたの秘密を話ていただけるなら話しましょう…。」