LOVEナビ~恋愛queen学園奮闘記(不定期更新です)


 「あっ…。
 今日から隣に住むことになった…。
 橿原成美です…。
 よろしくね…!」


 私の動きまでつられて固くなりそうな雰囲気を吹き飛ばして…私は高森くんの前に手を差し出した。

 「あっ‥。
 いや…。
 どうも…高森です。
 よろしく。」


 紙袋に手を塞がれていた彼は‥紙袋を右、左と持ち替えた後…左手を自分の袋で軽く拭き私が差し出した右手に恐る恐る手を差し出して右手の第2関節辺りに軽く触れてすぐ手を引っ込めまた再び手荷物へを持ち身をすくめた。


 その挙動不審な態度に私は‥愕然としたままその場に立ち竦んだ。


 「もう…いいかなあ?
 叔父さん。
 帰って勉強しなきゃ…。」


 目を泳がせながら…叔父さんを急かした様子に管理人さんも「ああ…。じゃあまた…。」…と苦い笑い舌のを見届け私の横を会釈して通り過ぎ何かに追われるように鍵をあけた後…本蔵社長に会釈だけ残して部屋の扉を慌ただしくしめた。



 …なんなの~!

 第2関節タッチだけの握手なんて…今まで経験した事がなかっただけに…衝撃とショックに襲われ私は立ち眩みを感じた。

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