LOVEナビ~恋愛queen学園奮闘記(不定期更新です)
揃えられた家具に手を伸ばして感触を確かめる。
改めてみると…どれもこれも海外ブランドの物もあり…一級品な物ばかりで部屋を埋め尽くされている…。
「ふう…。」
深い吐息をつき…再度部屋を見回してみる…。
片付いてはいるものも家具には全てまだビニールがけされている状態だ…。
ひと通り見回した私は…手をパンパンと打ち鳴らし迷いを払う…。
「とりあえず…やりますか!?」
部屋の中をぐるりと旋回して見回し私は1人頷くと玄関に歩みを進め扉を開いた。
外では梅雨の雨がさめざめと夜の闇を濡らし降り続けてジメッという湿気を含んだ空気が流れていた。
隣の部屋の前に立ち深呼吸するとインターホンを連打した。
「ピンポーン…。ピンポーン…。」
かなり近所迷惑な話ではあるけれど…とりあえず出るまで押し続ける覚悟を決めて押した事もあり目の前の扉は開かれた。
「あの…。
なんですか?」
扉の向こうから高森千宗が顔だけを出して眼鏡を上下に揺らし恐る恐る尋ねた。
「ごめんね…。
お勉強中のとこ悪いんだけど…部屋の片付け手伝ってもらいたいの!」
頬の横で手を組み定番のウィンクをして懇願したのを…上から下まで眼鏡に手を添えた状態で凝視する彼は突然…。