LOVEナビ~恋愛queen学園奮闘記(不定期更新です)
「コブになってますね‥。
すみません‥!」
「あっ‥大丈夫…。
どうもありがとう…。」
後頭部の様子を見て申し訳なさそうに呟いた私は…彼から氷を受け取りタオルごと後頭部を抑え笑ったが彼は目をそらして俯いた。
「は…早く片付け終わらせないと…。」
彼のか細い呟きに頷き…彼に支えられて立ち上がった私はとりあえず痛む後頭部を押さえて外にでて彼が戸締まりをすませると自分の玄関の扉を開けた。
「お邪魔します…。」
お化け屋敷なみにビクビクしながら部屋の中に入った様子に…ほんとに宗大なのかなあ…と疑いつつ部屋の電気をつける。
「あの…。
どこから…?」
黒縁の四角い眼鏡をまた上下に揺らして部屋を見回して呟いた。
「あっ…。
とりあえず…家具の位置替えしたいから…。」
綺麗に並べられているからわざわざ片付けるまでもないのだが…彼の返答に戸惑い咄嗟に答えた。
「そうですか…。」
彼はたらりと一筋の汗を浮かべて呟く。
「とにかく始めよう…!」
私の言葉に彼も遅れて頷き…私の監修のもと家具のレイアウト変更が始まった。