LOVEナビ~恋愛queen学園奮闘記(不定期更新です)
第2節:【1998年6月・後編】14年前で鑑定
「…もうここでいいから…。」
「わかった…。」
何…?
これ…?
夢か真か私は現代にいた。
隣には…宗大が運転席に座っていた。
私は…勇気を振り絞って目前の助手席の扉をあける。
冬空の冷たい空気が一気に中に流れ込んできた。
私は肩を竦め振り返り「じゃっ…!」と手をふった。
何か言わなきゃ…そう思いつつも言葉にならない…。
私は笑顔で涙を隠し一歩足を進めた。
終わったんだ…。
私の恋は…。
結局過去に戻っても何も結果は変わらない…。
私は…涙を飲み込み自分の甘さを痛感した…。
過去にいったら何かが変わると思っていた自分が子供だった事を感じた。
それでも…不思議と気持ちは晴れていた。
あんな素敵な恋を彼とできた事を誇りに思うから後悔なんてしない…。
信号が赤から青に変わり歩みを進める。
宗大の車の前を通過する時…片手で手をふり別れを告げる。
宗大もハンドルを握りしめたまま…指をあげて彼はふと助手席側に目を落としていた。
私は…その姿を目に焼き付けて横断歩道を渡る最後の一歩を踏み込んだ時だった…。
「成美!」
突然…呼び止められて振り返った横断歩道の向こう側に立つ人物…易者のおじさんを見つける。