LOVEナビ~恋愛queen学園奮闘記(不定期更新です)


 易者のおじさんも私に気づき手をふっている。


 やがておじさんは…横断歩道を渡らず宗大の車とは反対の方角に歩み始めたのを見えた。



 「待って!
 易者のおじさん!」


 私は…高らかに声をあげて腕を伸ばして呼び止めるが…聞こえない。


 …右、左と軽く周囲を確認し横断歩道を駆け出した時…信号が青から赤に切り替わった。


 踏みこむ足音が鈍く鳴り響いた…。


 私をみて…何か叫んでいる宗大が見えるがその声は届かない…。


 やがて…私に激しく照りつけた光で何も見えなくなる…。

 パッパッー!

 キッー!

 ドンッ!?


 クラクションの後にけたたましいブレーキ音と最後に衝撃音が響き私の記憶は途切れた…。



 「クッシュン…!?」


 …はっ…。


 何かの物音で目を覚ました。



 ゆっくり身を起こし状況を確認する。


 私を抱き止めたまま床で眠る高森君がスヤスヤと寝息をたてて寝ているのを黙認した。


 彼は…気持ち良さそうに寝息をたてていて先に起きた私には気づいていない様子だ。



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