LOVEナビ~恋愛queen学園奮闘記(不定期更新です)


 「橿原さんも…病院に通わなきゃいけなかったんだ…。」


 「うん…。
 とにかく中入ろうよ…!
 風邪ひどくなっちゃう!」


 高森君の言葉に私は頷き彼をせかした。


 「お邪魔しまーす。」


 玄関を開けて入っていく高森君の後に続いて入りそのままリビングまで進んだ。


 …宗大の部屋だ。


 14年前なのに…家具の配置場所もまったく変わっていない事に私は驚きと安心感を覚えた。


 「何の病気なんですか?」


 鍵をテーブルに置いた高森君は先程の話の続きの質問を尋ねられ…ポカーンと口をあけて部屋の隅々まで懐かしく観賞していたけど慌てて気を取り戻して答えた。


 「…実は…。


 記憶がない病気なの…。

 事故の後遺症で…一部の記憶がないのよ…。
 いわゆる記憶喪失っていうやつ?」


 彼は…私の返答にピタリと動きが止まった。


 「どうしたの?」


 私はその様子に気づき彼に尋ねた。


 「あっ…。
 いや…。
 そーなんですか…。
 なんか大変ですね…。」

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