LOVEナビ~恋愛queen学園奮闘記(不定期更新です)
「―本蔵と申します。
…すみません。
なんかお隣が騒がしかったので何かあったのかなあ…と思ってたんでちょっと様子を見ようと玄関開けたら…あなたをお見かけしたので…真夜中に声をかけるなんて失礼とは思いつつ声をかけさせて頂きました…。」
律儀な対応で一礼した彼…本蔵さんに私は慌ててお詫びの言葉を続ける。
「あっ…こちらこそ申し遅れまして…橿原成美と言います。
こちらこそ…夜分お休みのとこご迷惑おかけしてしまって申し訳ありません…。
友人達に変わり…お詫びします。」
私はひたすら平謝りで本蔵さんにお詫びした。
本蔵さんは…。
“…あっ…いや…そんなつもりはなくて…”と焦り困った表情でいたが突然…身を翻したと思うと…家の中に姿を消し何やら家の中から物音が聞こえてきたかと思うと…また再び戻ってきた。
フワリ…。
私の体に少し厚手のジャケットがかけられる。
「今日…冷えるんで!
あっ…よかったらこれどうぞ!」
体が冷えていたせいもあるけど…突然…ジャケットをかけられ…更に湯気たつマグカップからココアの甘い香りが漂ってきた。