LOVEナビ~恋愛queen学園奮闘記(不定期更新です)


 「うん…。」


 今度は…私から強く彼を抱きしめた。


 抱き合ったりキスしたりなんて…勿論…今までに数多く経験してきているのに…彼との抱擁は今までのどんな男性よりも切なくそして何よりも心が震えるような不思議な思いを感じた。


 ヒュウウウ~。


 夜風が私達の周りを穏やかに駆け抜ける。


 「今夜‥一緒にいたい。
 そっちにいってもいい?」


 耳元で囁かれた切ない声に私は…とろけそうになりながら気丈に本蔵さんの顔を覗き込み頷いた。

 ‥その後二人は…お互いベランダを後にし部屋の中に姿を消した。


 隣から‥戸締まりする音が聞こえ…私も彼を待つべく玄関へと進み扉の鍵をとく。

 やがて…扉を叩く音がして私から扉を開いて彼を招き入れた。


 暗がりの部屋の中で私達は…再び抱き合い心を通わせる。
 本蔵さんと一夜を共にするのだって…勿論今日が初めてじゃないのになんだか今日は…特別に思えてゆっくり近づきつつある目に見えない力を手繰り寄せるかのように、お互いの身体をしっかりと寄せ合い夜をともに過ごし…やがて朝を迎えた。
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