甘いケーキは恋の罠
すると、可愛いと連呼されてしまい私の隣へ移動した華恵さんが私を抱き締める。
「本当に可愛い。匠ってば、一体いつこんなに可愛い子を見つけたの?」
私を抱き締めたままの華恵さんが匠さんに顔を向けて問い掛ける。
「華さん、新井さんが困っているから止めてあげて。」
呆れた顔をして華恵さんに言う匠さん。
それでも私を抱き締めて華恵さんは匠さんに反論する。
「いいじゃない、別に。匠ってば嫉妬?」
クスクスと笑いながら言う華恵さんに対し、匠さんは冷静な表情を崩すことなく答える。
「そう、だから離してやって。」