甘いケーキは恋の罠



「瑞穂も大丈夫だよね!?」


有無を言わさぬゆきの言葉に思わず頷く。


――彼の顔を正面から見ただけでもう胸がいっぱいでケーキ食べられそうにないんだけど…。


そう思いながらもテーブルについて紅茶をいただくと食欲をそそられた。


「どうぞ。」


奥に消えていった彼が縁が銀色の白い皿の上に一口サイズにカットされたケーキを幾つか持ってきた。


「もしかして、これ全部新作ケーキですか〜??」


目を輝かせているゆきが彼にこれ以上ない程の笑顔で尋ねた。


「はい。本来このようなサービスは行っていないのですが、いつもご贔屓にしていただいているお礼です。」



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