圭くんと私【短編】
あの夏の日から10年が経っていた



私は残業で遅くなった為に、デパ地下で二人分の惣菜を買い家路に急ぐ



「マヤ」



私を呼び止める声



振り向くとやっぱり圭くんだ



「今、帰り?」



「ああ、残業」



「お腹空いたでしょ?」



「惣菜買ったのか?」



「そうよ、ダメ?だって帰ってから作ると遅くなるし」



そんな事を話ながら、いつもの帰り道の公園に差し掛かる



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