恋の宝石箱《鳴瀬 菜々子のオムニバス・teenslove短編集》
「あんまり変な事言わないでよ。誤解されるでしょ!」
私が騒ぐと彼は綺麗な顔でクスクスと笑う。
「何が、テクよ!適当な事ばかり」
いつもの余裕顔で私に言いたいだけ言わせる。
「明日からイジメられたらどうしてくれるの!」
彼はピタッと足を止めた。
「…どうしてほしい?」
へ。
何が。
どういう意味よ。
「だから俺は真梨恵一筋だって言ってるだろ。
責任取るつもりは初めからあるからあんな風に言ってる」