恋の宝石箱《鳴瀬 菜々子のオムニバス・teenslove短編集》
『……へえ。彼女になれれば俺の気分に全て合わせるの』
………ん?…そうなの?
何か、違うような……。
だけど、この際何でもいいや!
『そっ、そうよ!お得でしょ!』
彼はうーん、と少し首を傾げて考えてから、ニコッと笑った。
『いいよ。お得な彼女。
君がそれでいいのなら』
『うっそ!マジで!
きゃ〜〜〜!』
彼の目前であるにもかかわらず私は嬉しくて跳び跳ねて喜んだ。
『………ま、どんだけか。
見せてもらおっかな』
………ん?どういう意味?
ま、いいか。
やったぁぁ!
桜井くんの彼女だー!!!