恋の宝石箱《鳴瀬 菜々子のオムニバス・teenslove短編集》




『何』

…あれ。声の感じが…。
もしかして、少し不機嫌…?

「あの…」

躊躇ってしまう。
もしかして私、すごくタイミングエラー起こしてる?

『用があるなら早く言って。
今、忙しいから』

「あ、あの。来週の勇樹くんの誕生日なんだけど。
私、二人で一緒にお祝いしたくて」

言った!きゃー。

『は。誕生日。
…ああ。そうだったな。
その日はダメだ。
ダチが皆で奢ってくれるって』

「え。………そうなの。」

また……?
永遠のライバル、友達軍団。








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