恋の宝石箱《鳴瀬 菜々子のオムニバス・teenslove短編集》
「母さん!ごめん!
本当はもう少し待つつもりだったんだ。
だけど……もう、駄目だ。
限界なんだよ!
楓が…どんどん綺麗になっていくのを見ているうちに…抑え切れなくなってきた。
楓が…好きなんだよ」
「俊哉……。」
………え?何?何の話?
待つ?何を?
好き?私を?!!
何、何?!何なの!!
「いいのよ。お母さんね、少しだけ分かってたの。
あなた達の……お母さんだから」
「母さん……。ごめん」
「いいの。問題ないわ。
よその誰かに嫁がせるくらいなら、俊哉に楓を任せた方がいいもの」
………?はい…?