東條くんのとある1日
クラスの男の子も髪を染めたり香水をつけたりしてるけど、そんなことしてない東條くんのほうがよっぽどかっこいい。
さらさらした黒髪は女の子より全然綺麗だし、しゅっとした鼻も切れ長の瞳も細い腰回りも、全部さらっとしてる。
中学までは弓道部だったからか姿勢もいい。(ちなみに袴姿はものすごくかっこよかった。)
「菜乃ちゃーん、ご飯食べてく?」
「あっ!食べる食べるー!!」
キッチンからママさんが声をかけてくれて、食卓につくと綺麗な持ち方でお箸を動かしていた東條くんがこっちを見た。
「玉子焼きあげる」
「えっ!やったー!」
「かわりに国語の課題見せろよ」
「私がやってるわけないじゃん」
「玉子焼き返せ!」
「やだよーだ」