私に、できること【長編/未完】
17・不思議なこと(p105~113)
「……んー……」
外はまだ暗い。
時計は、まだ4時
少しすぎだった。
なんで こんな時間に
目が覚めるのかな…
すごく、胸騒ぎがする。
…瑠璃のことを、ふと思う。
全然寝られなくて、
いつのまにか 寝ていたけど、
やっぱり、まだ6時。
重いまぶたをこすりながら、
朝の光を浴びてみる。
手を太陽にかざす。
手の端からこぼれる日が
まぶしい。
窓に、自分の顔が
映っている。
手がある。
足元を見れば、足がある。
当たり前のことが、
心に流れ込んでくるように
初めて知るかのように
感じられた。