私に、できること【長編/未完】
「寒い…。 服、着てくるね」
…あ。
………よく考えれば、
瑠璃は今、「透明」。
でも、魔法とかじゃない。
…わざわざこのために。
服を脱いだんだ。
瑠璃らしい。
…ちょっと、笑っちゃった。
「お待たせ~!」
いつもの、瑠璃だ。
ほっと 安心した。
「ねえ、さっきの、
好きなときにできるの?」
「…今はね。
最初のころは、勝手に
どこかに行ったり、
消えちゃったりして
大変だったよ?」