私に、できること【長編/未完】
気づくと、私は…
教室を飛び出した
はずだけど…
真っ暗ではっきり見えない。
手探(さぐ)りで、何か、手に
当たるものがあった。
コン、と音のなるものと、
ほんのりあったかい、
柔らかくて変な形の…
「…げた箱…?
…生徒玄関…?」
目を凝(こ)らす。
目の前に、「小鳥遊 瑠璃」
って 書いてあった。
…瞬間移動。
“意思”も関係あるのかな。
目が慣れてくると、
からっぽのげた箱が
たくさんあった。
でも、もう一つだけ、
靴があった。
「『水野 友海』…」
きれいな名前だなって。
友……。
友達……。
…私は教室に向かった。
…というよりは、
足が勝手に動いてた。
やっぱり…
私、さみしかったのかな。