私に、できること【長編/未完】
瑠璃の部屋は
前 行ったから わかる。
家の中は静かだ。
そういえば、瑠璃の家は
共働きって 言ってたっけ。
ドアは開いていた。
中に入ると、瑠璃がいない。
……まさか。
「ありがとう、
来てくれて。
…ようこそ、栞ちゃん。」
栞への言葉は、
ためらっていたように
聞こえた。
「えっ?!…どこ…?」
栞は声を裏返らせて、
きょろきょろしてから、
「…そっか。ごめんね。」
と言った。