私に、できること【長編/未完】
「廊下に走り出したあとは、
…ただもう苦しくて。
自分でも
なんでか わからなかった。
どうしてなの…って。
…最後は、
弾(はじ)けたみたいな
感じがして。
気がついたら…
布団にうずくまってた。
私は自分を責めた。
“自分”に、
勝てなかったから。
…思ったの。私が透明に
なってしまうのは、
もう、人と関わらずに
生きていくしかないから
なのかな…なんて。
そんなわけ、ないのにね。」
すすり泣く音が聴こえる。