史上最悪最低男
桃花は知ってる。
僕が屋上で毎日いろんな女と弁当を食べてること。
だから、今までずっと屋上で高峰と食べていたのに
僕がほかの女と食べてると知った次の日から
教室で食べるようになった。
「雷基ー帰ろうぜ」
今日は久々に親友の松山 雷基と帰る。
「いいけどさー…おまえいいの?」
雷基の視線の先には高峰の席で僕を見つめる桃花。
「いいんだよ。行くぞ。」
雷基はため息をつきながら僕についてくる。
「おまえさ……、谷原と帰ったことあんの?」
CDショップでCDを見てる途中で雷基が聞いてきた。
「はぁ?」
なんだよ、イキナリ。
さっきから桃花のこと気にしすぎじゃないか?
「だっておまえがほかの女子と帰ったあと谷原、いつも泣いてるぜ?」
マジかよ。