史上最悪最低男
『はーいっ、どちら…千……紘…?』
インターホン越しに聞こえるのは
とても懐かしい声。
「…話、あんだけど」
『あっ…今、開けるわねっ』
ウィーンと開き2階の部屋を目指す。
「あ…久しぶりね…………千紘」
部屋の玄関の前で待っていた美柚は
相変わらずの美しさで。
「……………」
「とりあえず、中はいって?お茶出すわよ。」
まるで2年前のことなんかなかったかのような笑み。
「で…今日は、どうしたの?」