史上最悪最低男
悔しいくらい好きなのに
千紘の部屋でケンカ(?)をしてしまってから1週間。
「ねぇ~、谷原さんって
千紘と別れたのかな?」
「じゃあこれから、手 出し放題じゃん!」
そんな女の子たちの会話が教室の隅から聞こえてくる。
「あいつらわざと言ってんな…。」
ため息をハァッとつきながら茉依ちゃんが言った。
「わたしって……千紘と別れたのかな。」
机に突っ伏したままのわたしは茉依ちゃんに聞いた。
「はぁ?知らないわよ、そんなこと。
自分で考えなさいよ。」
うぅ…冷たい。
茉依ちゃんには美柚さんのこととか全部話した。
だったらもう少し優しくしてくれてもいいじゃん…。
わたしは頬をプクッと膨らませた。
「なにいじけてんのよ。」
ペシッとわたしの頭を叩く。