まだ私たちの間につける名前はない。
『何いきなり?あんたは相変わらず彼女居ないんでしょ?』
「グレーがいる。二年以上」
「グレー?」
『千尋の前でこんな事言いたくないけど…要はセフレ?』
「まあ」
『うっわ、最低ー』
「だって!彼女にする理由が分かんねーんだもん」
『でもヤるんでしょ?』
「まあ…そこは?」
「…俺さ、付き合って好きな人としかそう言う事出来ないから、気持ちが分かんないんだけどどういう気持ちなの?」
『ほら、聞いた!?あんた千尋の隣から離れな!千尋が汚れる!!』
「お前…変わんねーな」
「…二人して頭撫でないでくれない?」
多分、千尋じゃなかったらそんな事聞いても信じられないけど。
でも、昔から純粋な千尋だからこそ、それが偽りでは無いと分かったし、すんなり受け入れられた。
…と、思う反面。
そう言う行為の経験をいつの間にか千尋は済ませていたんだな、と何だか複雑な気持ちにもなった。
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