まだ私たちの間につける名前はない。
昨夜急に上がった幼なじみとの飲みの話。
ふと思い出し、ダメ元であの子に連絡を取ると返事は思い掛けなく
「行く」
との事だった。
誘っておいて遅刻とか有り得ない…と反省しつつ待ち合わせ場所に着いてひと息、携帯を取り出す。
『…あ、ごめん!今どこいる?』
「あー、お疲れ様。えっとね…何かおっきい電光掲示板みたいなのが目の前」
『分かった!そこにいて、分かんなかったらまた電話する』
「はーい」
私が良く知っていたあの子よりずっと声は低い。
それだけ月日が経ったんだな、と実感してしまう。
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