まだ私たちの間につける名前はない。
夕飯も済ませ、風呂にも入り肌の手入れが終わった頃、
あと少しで着きます。
なにか買っていく?
そんなメールが届いた。
大丈夫、もしごはんまだなら用意あるから、千尋の欲しい物だけ買って来て。
『……なんか変な感じ』
彼氏とみたいなやりとり。
…なんて、意識しないようにしなきゃ。
鏡に映る自分を戒めた。
10分程経った頃、チャイムが鳴る。
玄関に行きドアを開けると昨日と変わらない千尋の姿があった。
「ごめん、二連チャンで」
『いいよ、上がって。お疲れ様』
部屋に促し鍵をかけ、後に続く。
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