龍奇譚-彼の想い-
炊きたてのご飯と仄かに甘い玉子焼き、味噌の香りが際立つ味噌汁。
まぁ、おいしい……
昨日、龍宮の家で食べた飯には流石に適わないけど。
あの飯は店で出して良い程の旨さだった。
「あ、そう言えば凌。
龍宮さんから電話があったわよ」
「え?何て!?」
「何か、明日から息子さんをお借りしますって……」
「何?何?何の事?」
「内容は?」
「何て言っていたかしらね……
ああ、そうそう!!
確か、修行って言っていたわ」
……………………