龍奇譚-彼の想い-





私はその苦無を構えると、

凌の足下、半径1メートル程離れた場所にそれを放った。





「可視(カシ)」





そう唱えると、

放った苦無を軸に淡い光と共に、

五芒星の陣が浮かび上がった。





すると、陣の中央に立つ凌を囲むように風が吹き始めた。





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