龍奇譚-彼の想い-
――――……
それにしても、司が俺の体の状態を配慮してくれていたなんて………
驚いた。
「明日と明後日は休みだけど、修行はなし。
ゆっくり、体を休めて頂戴。
多分、体が変化に追い付かなくて、熱を出すと思うから。
寝れば治るから、病院に行く必要はない程度ね。
他に何か聞きたい事とかある?」
「ううん。大丈夫。ありがとう」
「……なら、良いわ」
――――ふぅ……
と、司は小さく息を吐いた。
司がこんなに沢山、話す事なんて余りないから、疲れたのかもな。
俺の為に、ここまで説明してくれた司が可愛く思えた。