龍奇譚-彼の想い-





「なぁ、それよりさ」

「何だ?」



侑大が俺の肩を叩く。



周りから見たら、

今にも殴り合いが始まっても可笑しくないぐらいに、

空気は険悪に見えるだろう。





…………………



「……噂、知ってるか?」

「噂?」



一体、何を言うのかと思ったら、また噂かよ……



こいつも物好きだな………





ってか、切り替えの早さにビックリだわ。



廊下に居る奴らも、侑大の予想の裏を行く言葉にずっこけている。





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