龍奇譚-彼の想い-
「改めて、俺は水嶋 凌。バスケ部に入ってるんだ。よろしくな」
「………ああ………」
「次は俺。佐藤 侑大。俺も凌と同じバスケ部。よろしく!!!!!」
「……………………………ああ」
佐藤 侑大のテンションの高さに引き気味で転校生は答えた。
そうね。
私も初めて彼と会った時には引いたものだわ。
先週から一緒に居る事が多いけれど、
未だにそのテンションの高さには慣れないし……
――――ジー……
ふと、視線を感じた。
一体、誰よ………
私はその視線の感じる先を追った。