龍奇譚-彼の想い-





俺の昼飯がない事に、

水嶋は自分の弁当を差し出してきたが、

その顔は少し歪んでいる。





………嫌なのかよ。



だったら、言うなし………





俺は飯なんか、食べる必要はない。



だから、それを断ろうと口を開こうとした瞬間、

香ばしく芳しい匂いが鼻をついた。





この匂いは………





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