龍奇譚-彼の想い-





否、そんなはずはないともう一度、こんどは目を細めながら辺りを見渡す。



そして、見付けた。





木々の間に立つ影を。



月の明かりに照らされてその姿が浮かび上がる。





その姿はまるで、夜空に月が浮かぶのと同じ様に。







暗闇の中に佇む金髪の彼が居た。







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