龍奇譚-彼の想い-





俺は札を構えると、それを遥か上空に投げた。





「明(メイ)!!!」



そう唱えれば、札が光を放った。



それは、一瞬だが視力を奪う程の強い光。





自分で起こした事だ。



どうなるかは分かっていた。



目を瞑り、光で視界を奪われない様にする。



しかし、完全に目を瞑ってしまえば、峰の動きが分からなくなる。





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