龍奇譚-彼の想い-





そちらの方に顔を向けると、

眉間に皺を寄せた龍宮が立っていた。



龍宮の視線の先には、俺に握られている手………





………………手………?



……………





「………ああ!!ご、ごめんっ!!!」

「……………」



慌てて手を離した。



その途端、襲ってくる空虚感……





それほどまでにも、俺は龍宮に惚れてしまったのか………





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