龍奇譚-彼の想い-





「なんだよ……っ!!!」



バッと細められた双眼が俺を睨み付ける。



金色が黒くくすんでいる。



光がそこからは消えていた。





怒り、憎しみ、嫌悪、そして、悲しみ。



それらが綯い交ぜになった様な、そんな色が見て取れる。





「……ッ」



その瞳に一瞬、怯むがそんなことも言ってられない。



これも、司の為なのだから。





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