龍奇譚-彼の想い-
よし。峰も落ち着いたみたいだ。
良かった。
戦う事にならなくて。
そうなったら、なったで、力付くでも抑えたけど。
……抑えられるか分からないけど。
頑張ればイケるだろ、と思ったんだが……
やはり、それは避けたかったから。
「あ、峰」
「…………」
俺が彼に話し掛けると、無言で返された。
その瞳は依然変わらない。
だけど、周りの霊力は消えていた。
話を聞いてくれると捉えて良いよな。