龍奇譚-彼の想い-





さて、森を出たならば、司の家までは直ぐだ。



距離的な話ではなく、俺の感覚的な話だ。



距離にしてみれば、ここからだと俺の家の方が近い。





暗い足元も見えにくい洞窟、森の中に比べ。



道路に出てしまえば街灯が足元を照らしてくれるからな。



暗闇に怯えなくて済む。



苦手なもの、ことは、何でも長く感じてしまうから。





そして、洞窟の中と動揺、会話もなく司の家へと向かった。





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