龍奇譚-彼の想い-
ぼくは駆け出した。
お兄ちゃんの気持ちを聞きたくて。
お兄ちゃんがどう思っているのか知りたくて。
「あ!!!居た!!!おにーちゃん!!!!!」
玄関でとても疲れたお顔をしたお兄ちゃん。
もうすぐ、帰っちゃうんだ。
だって、夜も遅いから。
ぼくは一回寝てて、夢見たから起きたんだけど。
「お兄ちゃんはいいの?ねえ!!!」
「ん?ああ、峰の事か……うん。司の決めた事だからさ」
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