龍奇譚-彼の想い-





私はどうしようかと、苦無を手の上で弄ぶ。



全然、学習しない那智なんて生きている価値なんてないしな………





ああ、でも……



那智を殺してしまったら、父さんに怒られそうね………



なら、今回は止めておこうかしら。





とても、不服だけれど……





私は苦無を元の大きさに戻し、スカートの中にしまった。





「ほっ……」





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