正の数【せいのかず】
第二章

巻き沿い

次の日、俺は学校を休んだ
その次の日、俺は学校に行った
明らかに違う事
クラスの皆が席に着いて手を合わせている
黒板に、「さようなら、クラスの嫌われ者」と
書かれていた
よく見ると、皆手を合わせているが
わらっている
すると一人が、「すげぇよ!」と言った
「このノートウザい人が消せるんだ!」
「私ずっと雅也の事
嫌いだったんだよね」
「おれもー」そう言って、雅也の机に
飾ってある花瓶を蹴り飛ばした

「見たかよあの恐ろしい物を
見たような顔」
「でも、雅也、引きずられてたよね」
「……」

みんなが一斉に黙った
「あれはっ!」
「あれは?」
するとクラスのまとめ役
寺田 流衣が手を叩いた

「雅也が死んだのは事故として
片付けられた」
そして流衣は「いや、片付けさせた」と
言い直した

「『僕達は、雅也くんを止めたんです
廃墟に入った雅也くんは階段を登る最中に滑って 転落したんです』ってね」

みんなが流衣を見てこういった
「流衣最高!」「流衣万歳!」っと
俺は何も言えなかった

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