正の数【せいのかず】

比奈死す

「じゅーん!」
「じゅーーーーん!!!」

「なに?」

手にカップラーメンを持った純が
にっこり笑いながら俺たち目指し走ってきた。

「全く…家にもいないから…
びっくりしたわ…」
「あはは…ごめんごめん!」
純は笑って見せた。

比奈と純と俺で笑うのは
何ヶ月振りだろうか…

「比奈も色々大変だね…」
「うん…」

比奈の顔はどんどん曇って行く。
まるで…

夜が近付くに連れて
殺人鬼に進化して行くように…
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